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いきなりグルジア話ですが


今日(9月3日)の日経(25)に下斗米教授の論説が載っていたのですが、
いつまでも頭のなかでもやもやしていても仕方がないので、文字に起こすことにします。


今回のグルジア紛争に関して、もっとも注目すべき点は、当然ロシア外交政策の転換の「是非」だと考えます。つまり、転換したか、否か。ただし、これは方向性(米露協調or上海連合or親欧路線etc)の転換ではなく、視点の転換、つまり姿勢の転換であり、さらに手段の転換という部分にはあまり注目していません。早い話が、独立を認定したという手段に注目したいのではなく、その主張の裏づけとなる論理性に注目したいのです。


では、「転換」したというのなら①どこにおいて②どの時期の③どの政策から転換したのか、という質問に対して、まさかソ連時代の対グルジア政策から比較して論じ始める人はいないと思いますが(これはそういう研究をするのが無駄であるというのではなく、現状の争点を議論するのに適切でない方法だと考えるため)

①国際社会、特に安保理常任理事国としての国連において、

②コソボ→ミャンマー→ジンバブエの市民保護に対する、

③介入の是非に関する政策

から転換した「のではなかろうか」という考察をおこないたいと思います。


持論を述べる前に他の意見を参照しておくと、見る限りでは特に③においてロシアの民族自決と独立に関する政策が転換したようだ、との見方が多いようですが、私はそのようには思えません。


理由は、


①あまりに堅実でない。2014年のソチオリンピックを前にして問題解決を狙ったとすれば、アプハジアの「後輩」を狙ってロシア領域内南コーカサスで独立運動の再燃をよびこみかねない「民族自決」を熱烈的に支持することは、自国の首を絞めることになるのがあまりに明らかであるため。


②以前から積極的反対ではなかった。近年ロシアは民族自決原則の記載された包括的な国際決議に(知る限りでは)露骨な反対を投じていないため、民族自決原則は「ある程度支持」というスタンスだったため。チェチェンに関しては民族自決原則に問題があるのではなく、そのテロ行為に問題があるという姿勢であったはず。


③仮に、ロシアが民族自決を本件で支持したとしても、その姿勢の対外的効力が期待されにくいため。要するに、ロシアが民族自決原則を高らかに支持したところで他に独立を急速に主張しそうな地域が国外に見当たらない。(沿ドニエストルは現状維持で十分だと思われる。台湾には人道的問題が生じていないため、これも本件の事例とは異なる。)


で、繰り返しますが、今回の事件ではロシアの介入(intervention及びinterference)の是非に関する政策が転換したのでは「なかろうか」と私は考えます。


欧州諸国、特にカナダ、ノルウェー、また毛色をかえて日本が特に1994 UNDP report以降推進してきたHuman Securityの概念が、2005 Wold Summit Outcomeを契機にResponsibility to protect(R2P)へと変容を遂げていったことにつれ、いわゆる「脅威」の指し示すcrisisの種類が変容を遂げたと考えます。もちろん、その原因が新しい概念の発生だけによるものではないと考えていますが、HSやR2Pの登場が脅威概念の拡大、ひいては安保理のマンデート拡大に影響を与えていることは疑いもないでしょう。


安保理のマンデート拡大と述べたのは、主に脅威認定の射程の拡大についてです。記憶に新しいのはミャンマーのサイクロンとジンバブエの選挙の2件でしょう。両件は欧米、とくにアメリカとフランスによって介入の必要性を強調されましたが、「注目すべき事態ではあるが、国際の平和と安全に対する脅威とは認定しがたい」という理由で安保理決議が採択されませんでした。この会合におけるロシアの「国家主権を侵害する、外国の恣意的な介入に反対する」という方針は、度合いの差はあれコソボの時から同じスタイルを保っています。


ある種のcrisis が発生し、人々の定住が奪われ、食糧、医療、教育へのアクセスが困難になるという人道的危機が生まれる、というプロセスの中で、そのcrisisを吟味し、「国際の平和と安全に対する脅威」か否かという認定をおこなうのが伝統的な脅威認定だったはず(但し過去に例外あるそうです。犯罪人引き渡し拒否が脅威認定をうけたことがあるらしい。伝聞。)です。


しかし最近の介入奨励派の意見にのっとれば、HSの観点に従って、このcrisisの下流において人道的危機が起こっている場合、問題解決のためにその上流にさかのぼって発生原因のcrisisを脅威と認定することが求められているようです。

ちなみに当然このロジック(もちろん上記のような説明ではなく人道的観点が主張されているのですが)では、人々に貧困をもたらすものはすべて「国際の平和と安全に対する脅威」ということになってしまい、安保理がなんのためにあるのか全くわからなくなります。

そしてロシアはこの流れに対して、原則としては「内政不干渉」、手段としては「介入における国家の恣意性の存在」や「コソボの失敗」などをあげて反論し、いわゆる保守派ということになっていたのです。


では、ロシアは果たしてアプハジア及び南オセチアへの「介入」をどのようなロジックで説明したのでしょうか?



後半は明日にでも。

思いつくままにざーっと書いたのであまり美しくないかもしれませんが、
アップデートしてみてから手直しをいれたいと思います。


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コメント
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
2008/09/04 (木) 05:41:27 | | #[ 編集]
きゃー
きゅーちゃん

おかえりなさいませ〃
無事にお帰りで何よりでございます。

・・・
凄くいいところで日記が終わってる!
続きに期待しておりますb

今年の安保理は忙しいですなあw
2008/09/06 (土) 20:17:26 | URL | ぶんぶん #-[ 編集]
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